自然栽培・自然農法。固定種・在来種のタネを入手できるサイト5選

自然栽培・自然農法。固定種・在来種のタネを入手できるサイト5選

タネは命の設計図。F1種ってなんだろう?


自然栽培・自然農法において、大切なことの1つにタネがあります。
一生懸命に草を刈り、大切に土を耕し、畝を作っても、タネ自体のDNAがおかしいものだったら、無肥料・無農薬では、うまく育ちません。
現在、ホームセンターや種苗店で売られているタネのほとんどは、F1種(Filial 1 hybrid、一代交配種)と呼ばれる一代限りのタネです。
このF1種は、違う親同士を掛け合わせたタネで、1代目のみ優勢な遺伝子を持つ子どもになります(これが一代交配)。
F1種は、親同士の異なる性質を掛け合わせることができるので、発芽や生育が揃ったり、品種改良により耐病性があったりする。
均一に背丈も揃い、効率よく大量生産することに優れている、手のかからない便利なF1種。
しかし、生育や形が揃ったりする優性遺伝が出るのは一代限りで、
2代目は、発芽しなかったり、発芽しても生育しなかったり、親と同じものに育つことはない。
F1種の作物を育てる人は、種苗会社から毎年タネを購入しなければならず、
『タネを制する者は、世界を制す』という言葉の通り。
F1種は当たり前に命を繋いでいけない、不自然なタネなのです。

固定種・在来種とは

固定種・在来種とは、育てた作物の一番良い状態のものを選抜してタネを取り、採取したタネをまき、さらにその作物の一番良い状態のものを選抜してタネを取り、育てる。
そうした自家採種を、その土地・その風土に合うタネをその場所で何世代も繰り返して、つないできたものです。
昭和30年ごろまでは、一般の農家さんもそれぞれに自家採種をすることが当たり前でした。
昔の野菜、固定種・在来種の野菜は味が濃い。
人参には人参の強い風味があり、大根には大根の力強い風味がある。
固定種・在来種のタネは、自家採種を繰り返すことで、その土地の気候・風土に合うように変化していく。
タネを、命を、次世代につないでいくことのできる、自然のタネです。

固定種・在来種のタネで育てることのメリット

・無肥料・無農薬で野菜を育てることができる。
・野菜が本来の持つ、独自の味を楽しめる。
・野菜の一生を目で見て体験できる。(タネをまき、芽が出て、背を伸ばし、花を咲かせ、実をつける。そしてやがて枯れていき、実からタネを取り、翌時期にまたそのタネをまく)
・タネを同時にまいても、発芽や生育が揃うことがないので、長期間収穫できる。
・その土地に合う強いタネを選抜していける。

あなたも固定種・在来種のタネを入手できる!サイト5選

ホームセンターや園芸店に、タネを買いに行っても、F1種のタネしか売っていない。
固定種・在来種のタネが手に入るところは、現在では、まだ稀少。(「まだ」なのか、「もう」なのか)

固定種・在来種のタネを手に入れて、あなたもタネをまいてみよう。

伝統野菜や固定種の種 野口のタネ オンラインショップ ( 野口種苗研究所)
自家採種用に最適な固定種・在来種の野菜やハーブのタネを販売しています。サイト内で種についてのお話も詳しく読むことができます。

無農薬・無化学肥料のたねの店 たねの森
全ての種子は海外のオーガニック認証を受けた農場で栽培され、採種後の化学処理も一切行われていません。すべて自家採種可能な固定種です。そしてその多くは、先祖代々受け継がれてきたエアルーム種と呼ばれる伝統品種です。
(参照元:たねの森) 発芽率が高く、個人的におススメです。タネを注文すると、翌年、タネのカタログが届きます。たねの森さんの素敵なカタログを見るたび、何を育てようか、イメージするのが楽しくもなります。

畑懐(はふう)
家庭菜園向けの品種や固定種・在来種のタネを販売している種苗店。自社生産の野菜の苗も販売しています。

公益財団法人 自然農法国際開発研究センター
自然界の仕組みを最大限に生かす自然農法を研究している公益財団法人です。
人気のあるタネは早めに売り切れてしまうこともあるので、早めに申し込みすることをオススメします。

高木農園
長野県松本市のタネ屋さん。一部で、固定種・在来種のタネを販売しています。

Do natures store
Do natures でも、毎年  自家採種している ほんの1部を掲載しています。自然栽培の大根、インゲン豆など。
自家採種を繰り返しているので、パワフルに発芽する、と喜ばれています。

 

固定種・在来種のタネをまき、作物が育ったら、自家採種しよう

固定種・在来種のタネをまき、作物を育てたら、種をとるための実を残し、タネを取ろう。
毎年、種取りを繰り返し命をつないでいくことで、その環境に合うタネになっていく。
自家採種を繰り返したタネの、発芽率・力強さに、きっとあなたも感動するだろう。

いつも食べている野菜のタネを、あなたは見たことがあるだろうか?
野菜は毎日食べていても、その野菜のタネのカタチを知らない人が意外と多い。
様々な作物のタネを取っていくことを習慣にしてみると、また違ったものが見えてくる。

さぁ、種を用意して、自然栽培・自然農法を始めよう。

あなたは、どこから始めますか?
自宅の庭、プランター、鉢、好きな入れ物に、山の土を入れて。
興味を持ったら、まずは、タネをまいてみよう。
自然をもっと身近な日常に。Do natures(ドゥネイチャーズ)。

映画『都市を耕す エディブル・シティ』/ 身近で野菜を育てよう