6月は梅仕事。一度覚えたら、簡単!!自分で作る減塩 梅干しの作り方

6月は梅仕事。一度覚えたら、簡単!!自分で作る減塩 梅干しの作り方

日本の伝統的保存食、梅干しを自家製で作る

昔ながらの梅干しは、保存食として、梅・塩・赤紫蘇の3つの材料で作られていた。
完熟梅と塩を混ぜ、赤紫蘇を入れ、太陽の下で梅を干す。
シンプル。単純かつ、素材を生かした良質な保存食の梅干し。

しかし、スーパーなどで売られている市販の梅干しの多くは、製造の過程で香りや味を添加したり調えるために添加物を加えている。
「良質な材料を選び、天日干しする」自分で作る梅干に、添加物は必要ない。
安心・安全の保存食。
ある程度の塩分が、天然の保存力を発揮する。

毎年、自然に育った梅の実(無施肥・無農薬)で、自家製で梅干しを作り続けている。
一般的に、梅干を手作りする時は、保存のため塩分を15~20%にするのだが。
塩分15~20%の昔ながらの梅干は、とてもしょっぱくて食べられない。
塩分が強すぎる梅干は、どうにも苦手なので、塩分11%で梅干を作ることにしている。
丁寧に梅のヘタをとり、無施肥・無農薬「自然栽培」の梅だけを使用しているからか、カビなどが発生したことは一度もない。

しょっぱすぎる梅干が苦手な方、塩分を少し控えたい方。
良質な材料を揃えて、丁寧に作業することで、塩分11%に挑戦してみるのもいいのかもしれません。

一度覚えたら、簡単!!安心・安全、自分で作る梅干しの作り方

用意するもの
・完熟梅      2kg
・塩         220g ← 11% (通常は梅の量の15%~20%)
・塩(赤紫蘇アク抜き用)80g (赤紫蘇の20%)
・赤紫蘇の葉     400gくらい (梅の重量の20%)
・保存容器(甕やガラス容器)※プラスチックは成分が溶け出します。
・爪楊枝か竹串
・竹ザル
・重し

※無農薬の梅が、どうにも手に入れられなかった方は ↓ コチラで農薬を落とすといいかもしれません。
野菜の表面に付着した農薬と展着剤が落ちる!アルカリイオン水

ここで、大切な注意点。
梅しごとでは、金属製品は使わないこと。
金属成分が溶け出してしまいます。

事前準備
陶器製の甕(カメ)やガラスなどの保存容器、押し蓋、重石を熱湯で消毒しておきましょう。

①爪楊枝や竹串を使い、梅の実のヘにタや小枝を丁寧に取っていく。(ヘタからカビていきます)
傷の付いた梅は、はじいていき、梅ジャム作りなどにまわします。

②水に漬けてアク抜きします。黄色になった梅は1~2時間くらい、まだ青い梅は3~5時間くらい水に漬けます。
※完全に完熟して柔らかくなった梅はアク抜きぜず、④へ進みます。

③梅を水洗いし、ザルに入れて水気を切る。

④塩の量をだいたい1/4と3/4に分けます。まず使うのは全体の3/4の量の塩。保存容器の中に、梅と塩(3/4の量)を交互に入れていきます。
入れ終わったら、最後に塩の1/4の量を上から入れます。

⑤重しをのせる(梅の重さ以上)

⑥蓋をして密閉します。(蓋が閉まらない場合は、上からビニールをかぶせ、ひもでしばります)

⑦冷暗所に置く。

⑧2~3日放置しておくと、白梅酢(漬汁)が上がってきます。
梅が白梅酢(漬汁)に全部漬かりきるまでは、瓶をふったり、ゆすったり、梅の表面に漬け汁をまわし付けるとよいです。
梅が全部、白梅酢(漬汁)に漬かったら、重石を半分くらいにします。
梅が白梅酢から出ないよう、全ての梅が白梅酢に漬かっている状態にすることが大切です。

(そのまま1~2週間放置、または畑の赤紫蘇が育ったら、いよいよ赤紫蘇を入れる作業に入ります。)

⑨ボールにたっぷりの水を入れ、赤紫蘇をよく水洗いします。
洗った赤紫蘇をザルに上げ、水切りします。

⑩ボールに水切りした赤紫蘇を戻し、アク抜き用の塩80gの半分の塩を入れます。
塩を赤紫蘇全体にからませるように、かつ、なるべく破かないように、よく揉みます。
しばらく揉んでいると、少しずつ黒っぽい茶色の汁が出てきます。
出てきた黒っぽい茶色の汁(アク)を、絞って捨てます。
再度、残り半分の塩を入れ、塩が溶けきるまで、再びよく揉みます。
出てきた紫色の汁(アク)を、絞って捨てます。
絞った赤紫蘇をほぐします。

⑪保管容器から、漬けた梅を取り出します。
赤紫蘇を白梅酢(漬汁)の中に入れてほぐすと、赤梅酢になっていきます。1/4の赤紫蘇を最後にのせる用に取り出しておきます。
梅酢の入った保存容器に梅を戻し、最後に1/4の赤紫蘇をのせます。
その上に、押し蓋と重石をのせ、全ての梅が梅酢に漬かるようにします。
蓋をして、再び冷暗所へ置き、2週間以上、梅雨明けまで漬けておきます。
(たまに、梅酢や梅にカビが発生していないか、チェックしましょう。)

土用干しって何のため?

梅干しは、どうして干すのか。
塩に漬けた梅の実を、朝から日中、太陽の下で干すことで水分が飛びます。
梅の実の水分が飛ぶと、梅の実がシワシワになります。
昔は、夜になると夜露があり、夜露が含まれることでまた梅の実に水分が入っていましたが、
今は、夜露がないので、夕方に漬汁(梅酢)に戻します。
これを繰り返すことで、シワが伸びたり縮んだり、収縮を繰り返すことで、梅の実が柔らかくなっていくのです。

ちなみに、梅干しは昔から、『晴れの続く日に、3日3晩干す』と言われてきましたが、
3日連続でなくても、晴れた日に3日干せば大丈夫です。
朝から、暑い太陽の下で干し、夕方には漬汁(梅酢)に戻しましょう。
雨に当たってしまうと、塩分も流れてしまい保存の際にカビなどの原因となるので、必ず晴れた日に干しましょう。

自分で梅干しをつくるのなら、素材にもこだわる。良質な天然塩と梅を使おう。

塩分を11%まで落として作るため、材料にはこだわりたい。
無肥料・無農薬「自然栽培」の梅と、天然塩を用意しよう。

 

昔ながら、伝統的な製法で作られた安心・安全の梅干しを食べてみる

「手作りする前に、まずは気軽に試食したい」
丁寧に作られた無添加の梅干。
その違いを、大切に味わってみるのもいいかもしれません。

「梅干作りは、手間ヒマがかかる」
そう思われるかもしれません。
昔ながらの良質な天日干しの梅干を自分で作る。
1年モノ、2年モノ、3年モノ、梅と塩の熟成による味わいの変化を、楽しめるのもいいですね。

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